☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
会うのはちょっと気まずいな………
この前のことがあるし……
そんなことを考えていると、パーティー会場が暗くなって、階段の一番に照明が集まった。
そこには、マイクを持った50代後半くらいの男の人が立っていた。
『皆様、この度は我が杉谷会社の50周年記念のパーティーにお越しくださりありがとうございます』
あの人が杉谷会社の社長さん?
挨拶してるってことはそうなんだよね。
『それではどうぞ、お楽しみ下さい』
社長さんがそう言った瞬間、照明が点いた。
ま、眩しい。
「珠莉、今から挨拶だ。行けるか?」
目が明るさに慣れてきたとき、翡翠は言った。
「うん、大丈夫」
「じゃあ、行くぞ」
そう言って翡翠はエスコートしてくれた。
最初の挨拶はさっき挨拶をしていた、杉谷の社長さんだ。