☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「俺のことも気にするな。
別れるとか言うなよ」
よ、読まれてる。
「お前は俺の傍にいろ。
それだけで、いい。何もしなくても………いいな?」
何もしなくてもって………
「それじゃあ、ダメだよ。
わたし、翡翠のために何かしたい」
「俺のため?
そんなの………珠莉が傍にいるだけで、俺のためになってるんだ」
そういうことじゃなくて………
「翡翠さん?」
誰かが翡翠の名前を呼び、そっちの方を向くと若い女の人がいた。
わたしより少し背が高くて、目はリスみたいにおっきい。
かわいい人。
「由香………」
翡翠も知ってる人?
「覚えてくれてたんですね、私の事。
そちらの彼女は、もしかして…………今お付き合いされてる方ですか?」
「ああ、それがどうした………」