☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「ふざけんな………」
「おお、怖いねー」
俺が睨むとふざけたように言った。
だけど、そのあと真剣な顔つきになった。
「俺は忘れられなかったんだ、ユリのことを。
4年間もずっと………」
"まさか、また会えるなんてな……"
そう呟いて。
こいつ………珠莉のこと………
「黒崎社長に宣戦布告。
俺はあんたからユリを貰う」
やっぱり好きなのか。
「そこまで言うんだったら………なんでこんなことすんだよ………」
珠莉に視線を移す。
珠莉はボーッとして、静かに涙を流していた。
「それは………歪んだ愛ってやつかな?」
こいつ………捻くれてやがる………
「今日のところは一先ず退散。
またユリに会いに来るから、そん時はよろしく」
そう言って立ち去った。