☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
恐怖と心配
―――――――
ここは…………
わたしが初めて売られたところ。
福岡だ。
なんでこんなところに………?
ドアに鍵が掛かっていない。
逃げよう。
わたしは走って逃げた。
だけど走ると足が絡まり、こけてしまう。
これじゃあ追いつかれる。
「おい!いたぞ、あそこだ!」
思った通り、すぐに見つかりさっきいた部屋に連れ戻された。
あの頃と同じで監禁され食事もさせてもらえない。
それが何日か続いて………
ある日部屋に訪問者が来た。
「大丈夫か?」
「熊谷………」
何日かぶりに見た熊谷は、相変わらずスーツを着て口には煙草をくわえていた。
「お前、逃げ出したんだってな。
そんなこと止めとけ。
どうせ捕まるんだ、それに………今、辛いだろ?」