☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「答えろ………」
街に翡翠の低い声が響いた。
周りは騒がしいけど、翡翠の声だけが鮮明に聞こえたのはわたしだけかな。
ユカさんはやっと重い唇を開いた。
「だって………翡翠さんが……」
「俺がなんだよ」
「…………私の誘いを断るから………だから、珠莉さんを連れて行こうと………」
翡翠は今にも飛び掛かりそうなほど険しい顔をしていた。
「俺が浮気しないって言ったから、珠莉を?」
「はい。
それなら少しは相手をしてくれると思って」
浮気しないって………
じゃあ……
「翡翠………浮気してないの?」
ユカさんと翡翠が話しているにも関わらずわたしは翡翠に聞いた。
「当たり前だ」
「じゃあ……キスは?」
「は?」