☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
我慢ともどかしさ*翡翠side*
珠莉を会議室まで抱き抱えたまま連れてきて、机の上に座らせ向き合った。
俺が怒っていることに気がついているのか珠莉は俯き、何も話さない。
俺は由香達にもだが、珠莉にも怒りを覚えていた。
―――――
1時間前。
珠莉が久しぶりに会社へ来るとお袋から連絡が来てから少しして由香と熊谷が社長に訪れた。
社長室には珠莉が来る。
熊谷と珠莉を会わせたくなかった俺は二人を会議室へと連れて行った。
「わざわざ会社まで何の用だ?」
俺は机に腰掛け話を聞くことにした。
由香は俺の目の前に、熊谷は窓際に立っている。
「ただ翡翠さんとお話しをしたかっただけですよ」
ふふっといけ好かない笑いをした由香。
そして少しずつ俺に近付いてきた。
「珠莉さんって言うんですよね?
翡翠さんが今、お付き合いされてる方」
珠莉の話か………