☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「もう……いや………
怖くて寝れない生活も、翡翠に触れられないことも………翡翠にそんな顔………悲しい顔をさせてる自分も………
全部……いや!」
「珠莉」
「翡翠に抱きしめられたい……触りたい………
だけど、それができないなら………翡翠も苦しめるなら………
こんな身体…………いらない」
「珠莉!」
珠莉は俺の言葉も無視し一気に言うと社長室を飛び出した。
俺も珠莉の後を追う。
だけど、こういう時だけ足が速い珠莉と運悪く最上階にいたエレベーターのおかげで俺は珠莉を逃がした。
珠莉を乗せたエレベーターは下に向かって行く。
もう一つのエレベーターは一階にある。
くそっ!!
エレベーター近くの階段に向かい段を飛ばして駆け降りる。
何階か下に行ったところでエレベーターを見てみると、今俺のいる階を通り過ぎたところだった。