☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
期待せずに隣のエレベーターを確認すると、ちょうど扉が開き男が出てきた。
「しゃ、社長!?」
俺を見て驚く男。
だけど今、そんなことに構っている暇はない。
俺はエレベーターに乗り込み扉を閉めた。
一階のボタンを押し、さっきの珠莉を思い浮かべた。
"全部……いや!"
俺も嫌だ。
ずっと珠莉に触れていたい。
"翡翠に抱きしめられたい……触りたい………
だけど、それができないなら………翡翠も苦しめるなら………
こんな身体…………いらない"
いらないって………そういうことか?
触れられないこと、抱きしめることができなのは俺も辛い。
だけど………それでも………珠莉が好きだ。
手放したくない。
珠莉は違うのか?