☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
一階に着き、エレベーターの扉が開ききる前に飛び出した。
周りを見ると珠莉はいない。
もう出たのか?
会社を出て息を切らしながら左右を確認。
………あれは……くそっ!
左の数十メートル先に由香と熊谷、そして…………熊谷の肩に担がれた珠莉がいた。
急いで三人に近寄る。
あと少しで………という時に珠莉は熊谷からズルッと滑り落ち始めた。
珠莉!!
ダッシュして珠莉が落ちる前に腹部に腕を回し何とか抱き留めた。
「ってぇ…………大丈夫か?」
「大丈夫……」
よかった………
「翡翠………」
安心していると珠莉は俺の首の後ろに腕を回し抱き着いた。
「珠莉…………平気なのか?」