☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「だ、だから………わたし、翡翠に……触れられないなら………翡翠から………離れた方が……いなくなった方が……いいと思ったの!」
いなくなった方がいい………?
「んなわけねぇだろ!!」
俺が怒鳴ると珠莉はビクッと体をさせて瞳から涙を流した。
「だって……翡翠と一緒にいても………そばにいても、翡翠におびえて………翡翠を……傷つけて悲しい顔をさせることが………一番苦しかった。
翡翠を悲しませるくらいなら………わたし………」
珠莉…………
俺のため……か?
抱きしめたい衝動に駆られたけど、理性を保ち俺は珠莉に言った。
「それは、俺も一緒だ」
両手で顔を包み込み、珠莉の瞳から流れる涙を指で拭いながら言った。