☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「どうした?」
俺の名前を呼び、キスをやめた珠莉は俺をじっと見つめた。
「翡翠………わ、わたし………うれしい………
またこうやって……キスして、抱き着けて………幸せだよ」
「珠莉………」
「翡翠………好き……大好き……」
そう言って、珠莉に首に腕を回され、引き寄せられて、唇を奪われた。
珠莉の積極的な行動に驚いていると、珠莉は俺に体を預けるように倒れた。
「珠莉?」
声を掛けても返事がない。
スー……スー………
変わりに聞こえてきたのは、微かな息遣い。
「寝たのか………」
最近、満足に眠れていなかったらしいからな。
俺は珠莉の顔を眺めたあと、もう一度腫れた瞼にキスを落とし、横向きに抱き抱えた。そして、そのまま社長室に向かった。