☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
おかしな翡翠
ん………?
目を覚ますと翡翠の腕の中だった。
多分ここは………翡翠の部屋のベッド。
あのまま寝ちゃったのか………
それに…………
わたし……本当に治ったんだ。
今わたしがいるのは夢にまでみた翡翠の腕の中。
そのことが嬉しくて寝ている翡翠の胸板にお構いなしにくっついた。
翡翠の匂いだ………
落ち着く……
もっと近寄りたくて翡翠の大きな背中に腕を回した。
「……珠莉?」
「あ……翡翠…。
ごめん、起こしちゃった?」
「いや……大丈夫」
翡翠はわたしの腰に回していた腕にグッと力を入れた。
「珠莉が仕事中も、家に帰って来てからも起きないから……ちょっと焦った」
「え?今何時?」
翡翠は枕元に置いてある腕時計を見た。
「2時だな」
「え゛………うそ………」