☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
翡翠は重たそうに口を開いた。
「無理に……話さなくてもいいぞ」
感のいい翡翠のことだから、わたしが何を話そうとしているのかわかったみたい。
「だめ、言わなきゃ……だめ」
そのあと、しばらく二人で見つめ合った。
けど、翡翠の考えが読めるはずもない。
「わかった。
でも、明日な?ちょうど休みだし。
今日はゆっくり寝とけ」
翡翠はわたしの頭を撫でて、眠るように促した。
「うん………明日、絶対ね?」
「ああ…………おやすみ」
「おやすみなさい」
それからしばらくしてわたしは、翡翠の手によって夢の世界に連れていかれた。
次に起きた時には、もうすでに朝日は昇っていて、時計を見ると9時を過ぎた頃だった。