☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
わたしは翡翠に背中を向けた。
そして…………
「珠莉?」
翡翠の不思議そうな声を無視して上半身の服を全て脱いだ。もちろん、下着も。
「翡翠はこれに気付いてた?」
そう言って背中を指した。
「ああ………」
やっぱり………気付いてるよね。
お風呂にも一緒に入ったことあるし。
だけど翡翠はあえて聞かないでいてくれたんだ。
「背中あるこの跡…………熊谷にされたの」
「これ………全部か?」
「うん………」
わたしの背中にある跡は一個や二個じゃない。
何個かある。
熊谷はわたしに服を脱げと言っては、背中にタバコを押し付けてきた。
忘れられない………
あの時の痛み。