☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
女の人の大胆さにフリーズしてから、数十秒。
わたしは立ち上がって、ドアに手を伸ばした。
勝手に泊まることにされちゃう。
それは困る。
音を立てないように静かにドアを開けると、女の人は廊下で電話をしていた。
「………ま、家に帰りたくないみたい」
女の人はすぐにこっちに気付いて、携帯を持っていない手の人差し指を口に持って行き、静かにっていう合図をした。
「そういうことで、今日はうちに泊まらせるから。
じゃあ」
『はぁ?!おい!!』
電話を切る間際に翡翠の声が聞こえた。
「これでよし!
珠莉ちゃん、今日はうちに泊まってね」
女の人は笑って言ってるけど………断ったら恐そうなので頷くことにした。
「よし!
じゃあ早速、ご飯を作りましょう。
珠莉ちゃんも来て?」