☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「最後まで言ってよ」
妹の声も耳に入らない。
「姉さん?」
「ねぇ!!これって…………」
わたしは妹に飛びついて聞いた。
「…………」
綾子は答えようとしない。
わたしは結治さんのところにそれを持って行き、見せた。
「それは……………」
結治さんは躊躇ったが、教えてくれた。
それじゃあ…………
あの子は…………
わたしは二人を無理矢理連れて家に戻った。
まだ………残ってて……お願い!
マンションに戻り、ポストの中を確認すると鍵が入っていた。
もう帰ってる……………
もう会えないの………?
「一体どうしたの?
そんな慌てて…………ここまで連れてきて。
結治さん、会社に行かなきゃいけないのに」
会社………?
そうだ!
「黒崎ホールディングズに行く」
『………はぁ?!』
二人の叫びにも似た声が聞こえたけど、わたしはまた気にせず車に乗り込んだ。
待ってて………珠莉ちゃん……………