☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】



「な、なに?!」



わたしは側にあった枕を抱きしめ、逃げるようにベッドから降りた。




「近づかないでって言ったでしょ?!」




今までずっと守ってたのになんで?




「それは、ユリが勝手に言ってただけだろ。
俺は約束してない」





はぁ?!



「はいはいって返事してたじゃん!!」



「それは、ただの返事。
守るなんて言ってないだろ?」




むっかぁ…………と来たよ!


「このひねくれ者!!」



「どうにでも言え」




そう言われた瞬間、左の手首を掴まれ、抱いていた枕は落ちた。



わたしは怒りで逃げることを忘れていた。




「い、いや!離して!!」



離れようと振り払おうとするけど、びくともしない。


逆にもう片方の手首も掴まれてしまった。











< 286 / 487 >

この作品をシェア

pagetop