☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「な、なに?!」
わたしは側にあった枕を抱きしめ、逃げるようにベッドから降りた。
「近づかないでって言ったでしょ?!」
今までずっと守ってたのになんで?
「それは、ユリが勝手に言ってただけだろ。
俺は約束してない」
はぁ?!
「はいはいって返事してたじゃん!!」
「それは、ただの返事。
守るなんて言ってないだろ?」
むっかぁ…………と来たよ!
「このひねくれ者!!」
「どうにでも言え」
そう言われた瞬間、左の手首を掴まれ、抱いていた枕は落ちた。
わたしは怒りで逃げることを忘れていた。
「い、いや!離して!!」
離れようと振り払おうとするけど、びくともしない。
逆にもう片方の手首も掴まれてしまった。