☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
バイトに行く!
「ねぇ、翡翠………
行きたいところあるんだけど……」
施設からの帰り茜を会社の寮まで送ってから翡翠に言った。
「どこに行きたいんだ?」
「おじさんの所」
「カフェの?」
「うん、そう!
ここから遠回りだけど……いい?」
「いいぞ、行こう」
わたしはある目的があったから、カフェに行きたかった。
その目的はまだ翡翠には内緒。
だって言ったら、多分反対されると思うし………
翡翠はおじさんのカフェのある街に車を走らせた。
カランカラン――――
「いらっしゃい」
扉を開けるといつもの音が鳴り、いつものおじさんの声がする。
「おじさん!」
「ユリちゃん」
わたしを見るとニッコリ微笑んでくれた。