☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
再会。
―――――コンコン
19時。
時間通りに部屋の扉が鳴る。
「準備出来たか?」
部屋に入ってきた人物は、言うまでもない。
「うん……」
熊谷の告白?から会っていないから、ものすごく気まずい。
当の本人は全くそんな雰囲気もなく、普通だ。
熊谷が部屋から出て行ったあと、わたしはずっとそのことしか頭になかった。
どうしてわたし?
なんで……?って。
なのに…………熊谷のあまりの普通さに悩んだことを損した、と感じた。
「ユリ」
名前を呼ばれ、荷物を取りに行こうとしていた体を熊谷に向けた。
「似合ってる」
その言葉で、熊谷がやっぱり普通ではないことに気がつく。