☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】



最悪……………




一番見られたくない人に、見られてしまった。




わたしはトイレから逃げようと、走り出した。



けど…………





「待て」




それは翡翠によって阻止された。





「逃げるな」



「いや!離して!」




こんなわたし………嫌。
翡翠に見られたくない。




「無理だ。理由を話せ。
体調悪いのか?」



翡翠の手を振り払おうとしながらわたしは横に振った。
体調が悪いと言えばそうだけど…………ほんとの理由はそれじゃない。




翡翠の手はしっかりわたしを掴んでいて離さない。




「じゃあ……どうした?」



優しく聞いてくる翡翠。



だけどわたしはただ頭を横に振るだけ。




「珠莉…………」




翡翠に言うのが怖い…………











< 351 / 487 >

この作品をシェア

pagetop