☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】



咳ばらいをしたのは熊谷だった。



今のもしかして………全部見てた?!




熊谷が言ってた通りここはトイレだ。


しかも女子トイレ。





今さらだけど、二人とも………入って来たんだ。




「チッ………出るぞ」




翡翠は舌打ちをして、わたしの手を握りしめトイレから出た。



その後ろから熊谷もついて来る。



それに気付いた翡翠は、不機嫌そうに独り言を言い始めた。




「なんであいつがついて来るんだよ。さっきも………」



「おい、聞こえてるぞ。
言うならもっと小さな声で言えよ」



「うるせぇ。
聞きたくないならついて来んな」




動かしていた足を止め、今度は翡翠と熊谷の言い合いが始まった。




なんか………この二人…………





似てる……………












< 355 / 487 >

この作品をシェア

pagetop