☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
母親になるんだ、という強い意志が。
だから俺は賛成せざるおえなかった。
だけど、俺は本当は珠莉と一緒に三津木社長を説得させたかったのかもしれない。
珠莉と一緒にやると決めた時、安心した。
今ならなんでもできる気がする。
なぜかそんな感じがした。
そのあとは…………久しぶりに珠莉と少しだけ甘い時間を過ごした。
そして、今、俺達がいるのは……………
三津木社長の部屋の前。
ことごとく断れて来ている俺は、ここに来るとやっぱり怯みそうになり、手に力が入る。
それに気がついた珠莉は扉を見据えて言った。
「翡翠、大丈夫だよ。
わたしもいる、この子もいる。翡翠だけじゃないんだから」
そう言って、珠莉も握りしめる力を強めた。