☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「そうだな」
俺はフッと笑って、言った。
珠莉…………お前はすごいな。
俺に力をくれる。
「行くぞ」
「うん」
俺達は手を繋ぎ、深呼吸をしてからノックをし、扉を開けた。
「あぁ、なんだ」
俺達が部屋に入って言われた言葉はそれだった。
"お前達か"とでも、言いそうな口ぶりだ。
「まあ、いい。
入りなさい」
三津木社長はめんどくさそうに、俺達を部屋のソファーに誘導した。
そのソファーに座ると、三津木社長自身も俺達と向き合い、ソファーに座った。
「何の用だ?
まあ、だいたいは検討がつくがな」
そう言った三津木社長は、言い方は嫌みっぽいけど、一生悲しそうに見えた。