☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】



三津木社長も珠莉に視線を向けたままだ。




結婚をためらう理由。


俺も知りたい。





でも、聞いてしまったら……………諦めないといけないかもしれない。





「それは、」






そこまで言って言葉に詰まる三津木社長。




部屋には依然と緊迫した空気が流れている。




言いにくいことなのか?


それとも"言いたくない"こと………か。




どちらにしろ、俺達に利益のある事ではないのは確かだ。




「それは」




三津木社長が今度は意を決したような瞳を向け、そう口にした。





俺と珠莉は固唾を飲み込み、耳を傾けた。





「わかっていると思うが、姉さんの事があるからだ」



やはりと言うべきか、予想していた通りの答えが返ってきた。












< 406 / 487 >

この作品をシェア

pagetop