☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「社長……そんなに頭を下げないで下さい!」
「いいんだ。
別に減るものじゃないから」
「でも……」
「いいんだよ。
僕がしたいんだ」
そう言われ、何も言えなかった。
「これから、珠莉ちゃんを頼む。
君に任せるよ」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
最後は二人で握手を交わした。
そのあと、ぽつりと社長が呟いた。
「父の気持ちがなんとなくわかった」
確か珠莉の母親のことが原因で、今は疎遠なんだよな。
「会われないんですか?」
「時間が経つとね……中々簡単にはいかないよ」
そう言った三津木社長を見て、父親に会いたいんだと思った。
何とかしたいけど………
「今はどこにいらっしゃるかわかりますか?」
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