☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「あった」
章ちゃんは探し物を見つけたらしく、それをテーブルの上に置き、腰を下ろした。
「二人とも、座んなさい」
言われた通り、畳に腰を下ろし、陽翔を上着の上に寝かせた。
「これを……」
そう言って渡されたのは、施設で見た、わたし達の家族写真だった。
章ちゃんがおじいちゃんという証だ。
それともう一つ封筒があった。
「これは…………」
「結衣が書いた手紙だよ」
「お母さんが…………
読んでいい?」
章ちゃんは頷いた。
わたしは封筒から手紙を出し、中を見た。
綺麗な字………
お母さんの…………
わたしはゆっくりと、読みはじめた。