☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「珠莉ちゃん、おめでとう」
「ありがとう」
わたしが近くまで行くと、おじいちゃんが言った。
「僕を、選んでくれてありがとう」
「ううん、こちらこそありがとう。
引き受けてくれて」
そう言うと、おじいちゃんは優しく………だけど、悲しそうに笑った。
「結衣が………いるみたいだ」
おじいちゃんが呟いた。
「ごめん、珠莉ちゃん。
結衣だと思ってもいいかな?」
「うん、いいよ」
わたしは元々そのつもりだから。
「ありがとう」
わたしは、おじいちゃんと腕を組んだ。
「よし、行こう」
そして、扉が開くと、わたし達は翡翠の元へと足を進めた。