☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
翡翠はこっちに近寄りわたしの腕を引っ張った。
そしてわたしは翡翠の腕の中。
「社長のお知り合いですか?」
「そうだ。
もういいから行け」
「は、はい。
失礼しました」
男の人は慌てたように去って行った。
「珠莉大丈夫?許可証は?」
と、心配してくれる茜。
「多分、社長室………」
はぁ……と翡翠はため息をついた。
多分、というか絶対呆れられてる。
「行くぞ」
翡翠はわたしの手を握りしめ、歩き始めた。
「珠莉、またね」
「あ、うん、ありがとう」
手を振って茜と別れた。
翡翠はわたしの手をぎゅっと握りしめてくれてる。
会話はしないけど、それだけでうれしい。
わたしと翡翠はそのままエレベーターに乗って最上階の会議室へ。
社長室に行かないのは、多分今から話をするから。