☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
「えっと……章ちゃんのことなんだけど……」
そう言うとガバリと体を離され、険しい顔で見られた。
「そいつの話はするな……
知らない男の話は、聞きたくない」
やっぱりまだ勘違いしてる。
「違うよ」
「何が違うんだ?」
と、翡翠は眉を潜めた。
「章ちゃんは翡翠も知ってる人だよ」
「は?知らねぇよ」
「知ってるの!
いつも一緒に行ってるのに」
「どこに?」
「カフェ」
「…………て、まさか……」
やっと翡翠は気が付いた。
「そうだよ、章ちゃんはカフェのおじさんのこと」
そう言うと翡翠は頭を抱えて座り込んだ。
珍しい………
ヤンキー座りだ。
翡翠は頭をわしゃわしゃとしていた。