☆続☆恋する*spring〜春をうられたわたし〜 【完結】
止められない気持ち*翡翠side*
やっぱり珠莉が何をしているのか気になって、朝家を出てから車の中で待機。
すると、見覚えのある車がマンションの前に止まった。
あの車………
そしてマンションから出て来た珠莉はその車に乗り込んだ。
俺もよく知ってるやつの車に、珠莉は乗った。
輝秋……お前何やってんだ?
俺の気持ちを知ってるくせに。
珠莉と輝秋。
二人に苛立ちを覚え、会社に向かった。
その日はイライラして、仕事がはかどらなかった。
「翡翠……今日はもう……帰ったらどうだ?」
見兼ねた颯が声を掛けてきた。
「颯……輝秋は?」
「今……あっちの部屋にいるよ」
颯が指すのは多分社長室の向かい側にある副社長室のことだろう。
今さらだけど、こいつらは副社長だ。
「翡翠?」
痺れをきらした俺は、颯の言葉も無視して、副社長室に入った。