あたしだけを愛して



恥ずかしさをごまかすために
最初から気になっていたこと
を聞いてみた。


「ねえねえ、あたしが何時の
電車に乗るかどうしてわかったの??」


「…わかってねぇけど??」


はい!?
じゃあ、何で駅に…



眠そうな顔の桐谷恭哉を
見て、あることが頭に
浮かんだ


「…もしかして、

ずっと、駅で待ってくれてたの??」


「……」


「…いつ乗るかなんて、
わからないのに…」



ねえ、
あたしなんかのために
どうして…??



< 108 / 210 >

この作品をシェア

pagetop