あたしだけを愛して
「芽衣、髪の毛下ろしたままで暑くないの??」
「暑いけど、今日の朝おだんごにしようとして失敗したから
諦めたよ~」
ぐちゃぐちゃになった頭を
直すだけで精一杯で
本当に不器用だなぁって、
朝からへこんだ。
「おだんごくらい、あたしがやったげる♪」
「ぇっ、いいの??」
「もっちろん、いつも仰いでくれるお礼だよ~」
そう言って、手馴れた手つきで夏希があたしの髪の毛をまとめ始めた。