あたしだけを愛して
屋上での出会い ◆恭哉side◆
いつも通りに起きて、
いつも通りに学校に行く。
下駄箱に行くとなぜか、
いつも女が俺の周りに
群がってくる。
「恭哉くーん、おはよお♪」
「朝から恭哉くんに会えるなんて超ついてる~♪」
俺は全然嬉しくねぇよ。
香水くせぇし、ケバいし
…正直うっとうしい。
無視して行こうとしたら
誰かが肩を組んできた。
「おーっす!!
恭哉、朝から囲まれてんなあ」
朝から無駄にテンションが
高いこいつは…
笠原 拓真。
中学の時から仲が言いやつだ
整った顔立ちで女子からは
モテるが、こいつは女遊び
が激しい。
それでも、何でかこいつの
ことは憎めない。
「…拓真、ウザいから離せ。」
「相変わらず、冷てーなあ!!」
ほっとけ、と言ってさっさと
歩き始める。