あたしだけを愛して



午前中の授業は何となく聞いていたら、あっという間に昼休みになった。


「芽衣っ、お昼食べよ~♪」


いつも通り、お弁当箱を
持った夏希があたしの所
に来た。



「夏希、ごめん!!

ちょっと呼び出されてて…」


「朝の手紙??」


「…うん」


「匿名なんでしょ??
無視しちゃいなよ」



そりゃあ、あたしも
行きたい訳じゃないけど…


「また手紙きたら困るし、
ちゃんと断ってくるよ」



まだ納得してない顔をした
夏希にごめんね、と言って
体育館裏に急いだ。



< 66 / 210 >

この作品をシェア

pagetop