あたしだけを愛して



「何でって、したかったからだけど??」



…最低っ!!


さっきは悪い人じゃないって
思ってたのに、
この人はいい人なんかじゃない

こんなやつに、不覚にも
ドキドキしてたなんて



あたしのドキドキ返せ―!!





「…あんたなんか、知らないっ!!」


怒って戻ろうとしたら


「俺、あんたじゃなくて
桐谷 恭哉だから。

よろしくね、芽衣」


名前を呼ばれただけなのに、
自分でも顔が熱くなるのが
わかった。



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