あたしだけを愛して
〔第3章〕
動き出す気持ち
あの後、教室に戻ったら
すぐに夏希に捕まった。
「芽衣♪誰だった??」
「1年の柳原くんだったかな、
でも、ちゃんと断ったもん」
「ふーん、ってゆーか何か
顔赤くない??」
「えっ!?////」
さっきのことを思い出して
ますます顔が熱くなる。
「その顔は何かあったんでしょ~」
「…なっ、何でもない!!」
自分でもわかるくらい声が
裏返った。
だから、嘘つくの苦手なんだよ