アイドルな王子様
第1章 ターニングポイント

結婚宣言は突然に。

 未だはっきりしない意識のなか、愛しのショウの声が朝の訪れを報せる。


 …っても、モーニングコールなんて甘ったるいものじゃなくて。


 もう一体何度目よ?って感じでスヌーズしまくりのケータイのアラームだったりして。


 いつ聴いても、何度聴いても私の胸を掻き乱す低く魅惑的に響く歌声が、朝の寝呆けた脳にとっても心地良くて。

 夢現のまどろみのなか、愛するショウの夢を見る。



 だから余計に現実に戻りたくない、休み明けの朝。


 スヌーズ機能もとうに終え、沈黙してしまったケータイを力なく掴むと、私はもそもそとベッドから這い出して浴室へと向かった。





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