アイドルな王子様
『兼ねてより結婚宣言をされてはいたものの、なかなかお相手が謎だった人気アーティストのショウさんですが、ここにきて有力な情報が得られました!』
安西という名のリポーターは住宅街のマンションに向けて歩きながら、大袈裟な抑揚で話し続ける。
『お相手は、最近ショウさんのスタイリストをされているMさんで、ここ数カ月二人で食事などをしている姿を頻繁に目撃されています。今日はMさんのご自宅マンションに…あっ! Mさんが出ていらっしゃいました!! すみませ〜ん!』
マンションの玄関から出てきた明るい髪のほっそりした女性に、安西は慌ただしく駆け寄り簡単な自己紹介をする。
女性は会釈をし、その場に立ち止まった。
顔をモザイク処理されてはいるものの、恐らくはっきりした作りの美人さんだ。
『単刀直入にお尋ねしますが、ショウさんとのお付き合いの噂は真実でしょうか!?』
『…ご想像にお任せ致します』
『それは肯定されたと受け止めて宜しいですね!?』
Mさんはもう一度会釈をし、タクシーに乗り込もうとする。
すかさず安西は追い掛け、尚もマイクを向けた。
『ショウさんはどんな方ですか!?』
『今までお会いしたどの男性よりも、素敵な方です』
その言葉と安西を置き去りに、タクシーは去っていった。
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安西という名のリポーターは住宅街のマンションに向けて歩きながら、大袈裟な抑揚で話し続ける。
『お相手は、最近ショウさんのスタイリストをされているMさんで、ここ数カ月二人で食事などをしている姿を頻繁に目撃されています。今日はMさんのご自宅マンションに…あっ! Mさんが出ていらっしゃいました!! すみませ〜ん!』
マンションの玄関から出てきた明るい髪のほっそりした女性に、安西は慌ただしく駆け寄り簡単な自己紹介をする。
女性は会釈をし、その場に立ち止まった。
顔をモザイク処理されてはいるものの、恐らくはっきりした作りの美人さんだ。
『単刀直入にお尋ねしますが、ショウさんとのお付き合いの噂は真実でしょうか!?』
『…ご想像にお任せ致します』
『それは肯定されたと受け止めて宜しいですね!?』
Mさんはもう一度会釈をし、タクシーに乗り込もうとする。
すかさず安西は追い掛け、尚もマイクを向けた。
『ショウさんはどんな方ですか!?』
『今までお会いしたどの男性よりも、素敵な方です』
その言葉と安西を置き去りに、タクシーは去っていった。
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