アイドルな王子様
「まあぁ〜昨夜はたまげたわあ。セイちゃんが女の子連れてくるんだものぉ」
かんらかんらと人の好い50代くらいのおかみさんが笑う。
「もう10年近く毎年ここに来てくれてるけど、いっつも一人なんだもんねえ」
「いいでしょ、別に」
「男前なのに、彼女のひとりもつくれないのか心配だったよ。それがまあ、こんな白くてちっちゃくてめんこいお姫さまみたいな彼女連れてくるなんて。あたしゃ嬉しいわぁ」
「彼女じゃないって」
「でも、なして部屋は別なの?」
「彼女じゃないからだよ!」
「で、彼女さんのお名前は?」
聖夜さんの話、聞いちゃいないねおかみさん。
「つ、つきこです…」
「名前もめんこいねーっ。美男美女でお似合いだよ」
聖夜さんは反論するのを諦め、朝食に手をのばしている。
「ま、つきちゃんもお食べよ。田舎料理だけどね」
「凄く美味しそう。いただきます!」
「遠慮なくお代わりしておくれね」
ボリュームたっぷりおふくろの味!って感じの朝食は、山のものも海のものも織り交ぜてあり、お世辞じゃなく本当に美味しい。
建物は古いけれど、手入れも行き届いていて清潔で、おかみさんも温かい。
聖夜さんが毎年ここに来たくなるのも頷ける。
私も、これから毎年来ちゃおうかな…?
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かんらかんらと人の好い50代くらいのおかみさんが笑う。
「もう10年近く毎年ここに来てくれてるけど、いっつも一人なんだもんねえ」
「いいでしょ、別に」
「男前なのに、彼女のひとりもつくれないのか心配だったよ。それがまあ、こんな白くてちっちゃくてめんこいお姫さまみたいな彼女連れてくるなんて。あたしゃ嬉しいわぁ」
「彼女じゃないって」
「でも、なして部屋は別なの?」
「彼女じゃないからだよ!」
「で、彼女さんのお名前は?」
聖夜さんの話、聞いちゃいないねおかみさん。
「つ、つきこです…」
「名前もめんこいねーっ。美男美女でお似合いだよ」
聖夜さんは反論するのを諦め、朝食に手をのばしている。
「ま、つきちゃんもお食べよ。田舎料理だけどね」
「凄く美味しそう。いただきます!」
「遠慮なくお代わりしておくれね」
ボリュームたっぷりおふくろの味!って感じの朝食は、山のものも海のものも織り交ぜてあり、お世辞じゃなく本当に美味しい。
建物は古いけれど、手入れも行き届いていて清潔で、おかみさんも温かい。
聖夜さんが毎年ここに来たくなるのも頷ける。
私も、これから毎年来ちゃおうかな…?
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