世界の終わりに隣に君がいてくれたらそれだけでいい…
 事故の原因は夫の居眠り運転によるもので、この日から私は2ヶ月寝たきり生活になった。

 首の骨折のために起き上がる事は出来ず 排便も食事も寝たままと言う不自由さと看護師にすべてを任せないといけない不甲斐なさと他人に自分の体の世話を任せないと生きていけない歯がゆさと恥ずかしさできがおかしくなりそうだった。

 無キズの夫を罵倒し、運命を呪う毎日・・・。

 なんで私だけがこんな目に遭うの・・・


 もう生きていたくない・・・。

 精神がおかしくなりそうになり、毎日デパス(精神安定剤)を飲まされた。

 死にたい・・・。

 死にたい・・・。

 死なせて・・・。

 もう限界だった。

 3度の手術を経て退院したのが12月・・・。

 事故したのが夏で・・・。

 もう冬になってた。

 退院と言ってもリハビリの為に通院しなくてはならないし、足にはプレートとボルトが入ってるし、装具をはめての歩行の為に不自由なままの生活がスタートした。

 自分の体もままならないままでの生活は何もかもが苦痛でしかない。

 当たり前に出来ていた事が出来ない・・・。

 寝たきりと車椅子生活が長かった為に体が固いし、首の動きもスムーズにいかない。

 何よりも動かさなかった体は休んだ分
だけ固くなり、動かす事に激痛が走る。

 それでも動かさなければ行けない。

 リハビリとは自分との戦い。

 そこで逃げたら先には進めないから・・・。

 夫とは本格的にギクシャクしていた。

 この事故により被害者と加害者の間になる。

 そして無キズの夫に対して憎くてたまらなくなり顔さえみれば、

「私だけこんなに辛いのにあんたは何もないなんて不公平だよー!

 あんまりじゃん!」

と責めた。

 二人の間は事故により拍車をかけたように最悪になっていった。

「事故の責任はすべて俺にある。

 最後まで君の面倒は見るよ。

 離婚はしないし、金銭面は全部責任取るから。

 その代わりに君の事はもう愛せないよ・・・。

 ごめんね・・・。」

 夫はそう言って私を見た。

 私は夫を睨み、

「あんたなんて大嫌い!

私の人生をめちゃめちにした。

 ちゃんと歩けるようになるかもわかんないこんな足にして、私はこの先、どうやって生きてけばいいのー!」

 そう、言って泣き叫ぶ。
< 3 / 45 >

この作品をシェア

pagetop