世界の終わりに隣に君がいてくれたらそれだけでいい…
「レイ、クラウディオはあなたが大好きみたい。

 私に嫉妬してるよ・・・。」

「あの・・・、

 あなたの部屋に行きましょう。」

 断る理由はどこにもない。

 私はレイを部屋に入れた。

 そして私達はいつものように何度も何度も愛し合った。

「レイ・・・。

 私の事好き?」

 私は、いつもしつこいくらいに同じセリフを耳元でささやく。

「大好きだって、何度も言ってるじゃないですか。

 いい加減信じて下さいよ・・・。」

 激しく抱かれる度に私はどこかに行ってしまうみたいだ・・・。

 レイが私の名前を呼ぶ声に正気に戻る時がたまにある。

「瑠風さんて、なんか・・・、

 やっぱ大人って感じがする・・・。

 俺、もっともっと瑠風さんを気持ちよくさせてあげたいって思うから・・・。

 俺から離れないで。

 約束してくれますか?」

 可愛いレイ・・・。

 年の離れた私の恋人。

「私はあなたが好きなの。

 大好きなの。

 もう、あなたのいない世界なんて考えられないの・・・。

 大人げないよね・・・。

 もっとしっかり理性を持たないといけないのにね・・・。」

「いいんですよ。

 そのままのあなたが好きなんです、俺」

「私、レイの赤ちゃんが欲しいな・・・。」

 何故かそんな言葉を口にしてた。

 自分でもびっくりした・・・。

 私には母性愛がないと思っていたから実際、夫から子供を作ろうと何度か言われたけど拒否してた。

 子供なんか大嫌いでまったく興味すらなく、私の中では存在しないものだったはずなのに何で?こんなセリフを言っちゃったんだろう・・・。

 私は、

「ごめん。

 今のは忘れてね。

 私どうかしちゃってたみたい・・・。

 あなたみたいに若い男の子にこんな事言ったら引いちゃうよね・・・。

 ごめんね・・・。」

 顔から汗が吹き出しそうになる位に恥ずかしくなった。

 なんてバカな女。

 つまんない女。

 くだらない女。

 こんなおばさんに迫られて逃げられなくなるうちに早く逃げないとなんて思われたんじゃないかって不安になる・・・。

 レイは笑いながらキスをした。

「俺は全然かまわないっすよ。

 子供大好きなんで、瑠風さんが本気なら子供作ります?」
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