砂時計



「私さぁ、そのとき

夢とか目標とかなくてね、
一人だけ置いてきぼりみたいな感じで

成績もいいほいじゃなかったし

結構ぐれてたね。

そんなとき

私が大好きな近所のおじさんが

交通事故にあってね
重傷のけがで今も病院・・・・。

歩きに向かってぶつかった車主は
逆上して、
裁判にもちこもうとしたらしいけど
お金で全部揉み消されたって。

こんなのおかしいと思わない!?

だから私決めたの

弱い人守るって。

で、今にいたってます。

なんか長く喋っちゃってごめんね。」


恵美梨お姉さんは

顔の前に手を合わせて

そう言った。


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