砂時計
ピンヒールを履いた彼女が走ってくる。
「絵里香ちゃん。大丈夫だった!?
本当にごめんなさい。
凛の不注意で...。」
彼女は深々と頭を下げた。
「いえ。私が悪いんです。
私のせいで...弘樹が...。」
思い出すだけで
胸が苦しくなる。
それは、ドキドキする
とかじゃなくて
‘罪悪感”
悔やんでも悔やみきれない
そんな感じだった。
思い出すと涙があふれる。
私はその場に泣き崩れてしまった。