砂時計
そんな私を慰めるように
弘樹のお母さんはこう言った。
「なぁに、泣いちゃって~。
誤るのはおかしい!
弘樹なら心配ないから~!!
あの子は強い子だから。」
そう言って弘樹のお母さんは
どんっと胸をはった。
そして、こう続けた。
「今は意識がないらしいの。
でも、命には別状ないって先生が言ってたわ。」
私はほっと胸をなでおろした。
のもつかの間、
「でもね、命と引き換えに
足に負担がかかってるみたいで...。」
私は、つい事故の起こった場面を
思い返してしまった。