砂時計
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「ここが4Fの109です。」
「あ、ありがとうございました...。」
私は軽く頭を下げて
部屋に入ろうとした。
「あ、待って。えっと。私、
高校2年生。
栗牧 麻矢(くりまき まや)
私ここで
入院してるから
何かわからないことあったら何でも言ってね。」
可愛らしい顔しているわりには、
言葉が不器用だな...。
「私は、神崎 絵里香。
私も高校2年生だよ。」
私はそれとなく自己紹介した。