砂時計



私と直人は弘樹と別れ
病院の廊下を歩いていた。



「弘樹、手術したらすぐ治るのか!?」

話を切り出したのは直人だった。


「...。それが、手術しても野球出来るかわからないみたい...。」



私は正直に本当のことを言った。



「...。変な予感してたんだよな...。

弘樹にはそのこと言ったのか!?」



私は言うまでもなく



首を横に振った。





直樹も分かっていたようで



あえて、何も言わなかった。





二人は先の見えない


夜空に向かって



歩き続けた。


< 46 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop