砂時計
私と直人は弘樹と別れ
病院の廊下を歩いていた。
「弘樹、手術したらすぐ治るのか!?」
話を切り出したのは直人だった。
「...。それが、手術しても野球出来るかわからないみたい...。」
私は正直に本当のことを言った。
「...。変な予感してたんだよな...。
弘樹にはそのこと言ったのか!?」
私は言うまでもなく
首を横に振った。
直樹も分かっていたようで
あえて、何も言わなかった。
二人は先の見えない
夜空に向かって
歩き続けた。