砂時計





「...失礼しまーす。」



入ってきたのは、


体が華奢で人形みたいな顔立ち。



思わず見とれてしまう。



目があった...。




「あっ、いきなりごめんなさい...

あ、その...絵里香ちゃんいるかなって、


さっき廊下で泣いてたから...心配で。」




...泣いてた...。


俺はなんてことをしたんだろう。

最低だ...。



「そっか。

...俺のせいなんだよね...。

絵里香が泣いてるの...。」



彼女はつぶらな瞳で


俺から視線をはずさなかった。




< 55 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop