砂時計
「...失礼しまーす。」
入ってきたのは、
体が華奢で人形みたいな顔立ち。
思わず見とれてしまう。
目があった...。
「あっ、いきなりごめんなさい...
あ、その...絵里香ちゃんいるかなって、
さっき廊下で泣いてたから...心配で。」
...泣いてた...。
俺はなんてことをしたんだろう。
最低だ...。
「そっか。
...俺のせいなんだよね...。
絵里香が泣いてるの...。」
彼女はつぶらな瞳で
俺から視線をはずさなかった。