砂時計
「何かあったの...!?
あたしでよければ話聞くよ!?」
彼女の甘い声に負けて
全てを打ち明けた。
この子なら全て打ち明けれると思った。
事故のことから手術のこと、
治らないかもしれないという不安。
絵里香よ母さんに悪いことをしたこと。
彼女は何も言わずに聞いてくれた。
「実はさ...知ってたんだよね...。
先生と母さんが話してるとこ。
手術しても治らないかもしれないって
ほんとは、知ってた。
いつ、そのこと聞かされるかって、
受け止めるのが怖くて、知らない振りしてた...。
知らない振りして、母さんや絵里香を傷つけた。
ほんとは、自分が傷つきたくなくて
周りのせいにした...。
どう...!?俺最低でしょ?」
彼女がどんな表情かわからなかった。
すると、彼女が口をひらいた。