砂時計



「何言ってんの!?

それで弘樹のためになるとでも

思ってるの!?

...そんなのおかしいよ。」



夕焼けに照らされている彼女は


少し怒っているように見えた。



「考えたの。私が弘樹の立場だったら

来てほしくない。顔も見たくない。

って、思うよ。

このまま私達は離れたほうがいいと思ってる。」



これが私の出した答えだ。



「だからさ......弘樹にそう言って




「バカ!!バカ」


私の声を打ち消すように


彼女は大きな声で言った。



「ほんとバカ...。弘樹にそっくり。


変な意地はってんじゃないよ!!

ほんとはすっごく会いたいくせに。」




そう、はっきり言われた。











< 64 / 238 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop