砂時計
「何言ってんの!?
それで弘樹のためになるとでも
思ってるの!?
...そんなのおかしいよ。」
夕焼けに照らされている彼女は
少し怒っているように見えた。
「考えたの。私が弘樹の立場だったら
来てほしくない。顔も見たくない。
って、思うよ。
このまま私達は離れたほうがいいと思ってる。」
これが私の出した答えだ。
「だからさ......弘樹にそう言って
「バカ!!バカ」
私の声を打ち消すように
彼女は大きな声で言った。
「ほんとバカ...。弘樹にそっくり。
変な意地はってんじゃないよ!!
ほんとはすっごく会いたいくせに。」
そう、はっきり言われた。