砂時計
その空気を察知したかのように
彩菜はこう言った。
「.....なんかごめん。
あっ、そうそう絵里香。
彼氏.....岡田迎いに来てるよー。
じぁ、先に帰ってるねー。」
そう言って彩菜は花瓶を部屋に置き
病室を出た。
「おい。お前も早くいけよ!!
直人待ってんぞ.....。」
なんだか、そう言う弘樹は
寂しそうに見えた。
「う、うん...
じゃ、手術頑張って!!
また、来るね。」
私はそう言って病室を後にした。